「花束みたいな恋をした」の有村架純(29)が、最優秀主演女優賞を受賞した。第39回に、同じ土井裕泰監督の「ビリギャル」で優秀主演女優賞と正賞外の新人俳優賞を受賞したが、最優秀主演女優賞は自身初。

有村は「すごくビックリしています。そうですね…この賞を頂けたのは菅田さん、キャスト、スタッフの皆さんのおかげ。心から感謝申し上げます」と劇中で恋人役を演じた、菅田将暉(29)ら共演陣、スタッフに感謝した。

「花束みたいな恋をした」は、脚本家・坂元裕二氏が脚本を手掛けたオリジナル作品。菅田が演じた山音麦と、有村が演じた八谷絹は、京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会い、好きな音楽や映画がウソみたいに一緒で、恋に落ちて同居を開始する。ただ、いざ就職が決まると生活や現実が見え、ぶつかり合ってしまい…という物語。

有村は感極まったのか、声を時折、震わせながら「私が作品のために出来ることは少ないですし、限られていて…一体、この作品にどういった影響を与えられるんだろうかと常々、心配な部分があるんですけど。背中を押してくれるのは、これまで出会った皆さんが下さった言葉」と語った。そして「いつも、思い浮かぶのは、これまで仕事をしてきてくれた方の顔で、その方達がいたから、好きな芝居を続けることが出来たのかなと思います」と感謝の言葉を繰り返した。そして「これからも1人よがりな芝居をするのではなく、思いやりを持って芝居、現場、人に対して誠実に向き合い続けていきたい。一緒に戦ってくれる仲間を大切に、これからも精進したい」とかみしめるように語った。

そして「世界中が一刻も早く、穏やかに過ごせますよう祈っております。私自身、皆様に貢献できるよう、頑張っていきます」とも口にした。

優秀主演女優賞受賞者は、以下の通り。

天海祐希(「老後の資金がありません!」)

永野芽郁(「そして、バトンは渡された」)

松岡茉優(「騙し絵の牙」)

吉永小百合(「いのちの停車場」)